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849 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 00 45 01 ID ??? じゃ小ネタを一つ うちのサークルの会則には「持ち物には名前を書きましょう」という 小学校のようなルールがある。 何でも以前他人のルールを借りるor黙って持ち出しし「あれは失くした これは俺が買ったやつ!」という困がいたらしい。 取り返すのに相当な揉め事があり、その際関わった困の両親も物凄く 困だったそうな。 850 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 05 40 ID ??? 849 なくしたなら新品を弁償させればいいんじゃね? 851 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 09 00 ID ??? それが通じる相手じゃなかったってことだろ。 852 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 10 39 ID ??? >849 でも黙って持ち出す困は名前が書いてあっても無視すんじゃね? 853 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 23 36 ID ??? 文庫タイプなら諦めて買い直しもあるが、大判や昔のボックスタイプとかは 値段がシャレにならんからなあ 漫画とかゲーム、ルルブや設定集を借りたまま返さない&中古屋に売っぱらった 奴なら俺の鳥取にも一人いた 割と押しが強いタイプだったんで、うちは気弱な面々が多い鳥取だったから 泣き寝入りする奴が多かった 最終的に俺含む5人で部屋に乗り込んで回収したうえで出入り禁止にしたけど ジャイアンタイプの奴ってどこにでもいるんだな 854 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 26 20 ID ??? 805 その経験というのを詳しく 855 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 36 58 ID ??? 853 きっとそういう奴はダイスは天下の回り物、傘立ての傘も回り物、 筆記用具は共有物で道端の自転車は勝手に乗ってよし! とか思ってるんだろうな。 856 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 01 56 05 ID ??? 855 そのくせ、自分が被害者になると喚き散らす、「この社会に存在してはならない代物」なんだろうな。 魚に60kg以上の滋養物を提供しつつ「この世に困ったちゃんなど存在しなかった」と呟きたくなる相手だな。 873 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 11 05 14 ID ??? 853 乙、大変だったな。 俺が参加しているサークルでも最近小物の紛失が増えてるんだ、文庫版のるるぶやメタルフィギア等が。 俺は先々月入った新人が怪しいと見ている。 理由は三年前にバイト先のコンビニでつかまえた万引き犯なんだよ、向こうは気付いてないけど。 ただ今の所確証は無いし、つかまえる時に数発殴られたので先入観があるかもしれない。 もし無実だったらと今も悩んでるが、今後も紛失が続くなら会長に話そうと思ってる。 874 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 11 09 41 ID ??? 873 それは早めに言っておいた方が良いかと思う。 自分だけよりも、第三者の目で見てもらう事も重要。 875 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 11 12 26 ID ??? 873 新入りが前科者か…、確かに悩むな。 876 名前:NPCさん[] 投稿日:2009/09/14(月) 11 37 17 ID dLHJE5QN リアル犯罪者がスレちがいじゃなくなりつつあるという困った事態。 877 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 11 54 47 ID ??? リアル犯罪者はスレ違いだと思うけどなぁ。 リアル犯罪者に比べたらだいたいの困ったちゃんは小物になっちゃうからね。 878 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 12 00 05 ID ??? だが犯罪者スレでTRPGの稀少本をパクられたと言っても共感はえられんだろうなー 879 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/09/14(月) 12 03 34 ID ??? とりあえずMKP対象外にはした方がいいかもね>犯罪者 スレ237
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律「ど、どうしたんだよ梓……」 梓「え?あ、すみません。声に出しちゃってたみたいですね」 律「いや、別に謝らなくていいけど……」 梓「そうですか」 律「……」 梓「……」 律「……憂ちゃんと何かあったの?」 梓「聞いてくれますか!」ガタッ 律「いやまあ、気になるし……とりあえず落ち着け」 梓「あ、すみません」 律「で、何かあったの?」 梓「それがですねー、今朝のことなんですが……」 ~回想~ 梓「憂、おはよ~」 憂「あ、梓ちゃん!おはよ~♪」 梓「最近暖かくなってきたね~。朝とか夜はまだ寒いけど」 憂「そうだね~、えへへへへ~♪」ニコニコ 梓「……?憂、どうかしたの?」 憂「え~、何が~?うふふふ……♪」ニコニコ 梓「何かすごく機嫌良さそうじゃん。何か良いことでもあったの?」 憂「まあね~♪昨日の夜、ちょっとね~。えへへ……」ニコニコ 純「止めときなって梓。延々と惚気話聞かされるよ?」 梓「あ、純。……惚気話?」 純「そ、惚気話。何でも昨日の夜は唯先輩が甘えてきて、一緒にお風呂に入ったり抱き合って寝たりしたらしいよ」 梓「なっ!?」ガタッ 純「うわっ!突然大きな声出さないでよ、びっくりするじゃん」 梓「ゴメンゴメン。……それより憂、今の話って本当?」 憂「え~、何が~?」ニコニコ 梓「だからその……唯先輩とお風呂に入ったり、寝たり、とか……」 憂「うん、本当だよ~♪」ニコニコ 梓「っ!へ、へえ~そうなんだ……」 憂「もう甘えてくるお姉ちゃんがすっごく可愛くて!最高だったよ~」ニコニコ 梓「ふ、ふ~ん」 憂「ご飯食べた後ね、お姉ちゃんが『うい~、久しぶりに一緒にお風呂入らない?』って言ってきて……。背中洗いっことかしちゃった♪」ニコニコ 梓「……」 憂「そして寝ようとした時!お姉ちゃんがドアを控えめにノックして、『うい~、今日は一緒に寝ない……?』って上目遣いで頼んできて!びっくりして黙ってたら、 断られると勘違いしたみたいで涙目になって『だ、ダメ……かな……?』って!もう何ていうか、お姉ちゃんやべええええええ!って感じで!」ハアハア 純「憂落ち着け」 梓「……」プルプル 憂「お姉ちゃんに抱き締められるとね、あまりの多幸感で意識がトリップしちゃうんだよ~」ニヘラ 純「それ結構ヤバいから」 梓「ま、まあそうだよね~。私もいっつも唯先輩には抱きつかれてるけど、あったかくて気持ちいいし……」 純「同意するな梓」 憂「えへへ~、いつも抱きつかれてるなんて言ってるけど、梓ちゃんはお姉ちゃんと二人っきりでお風呂に入ったり一緒に寝たりしたことないでしょ~?」ニマニマ 梓「ぐう……そ、それは……」 憂「それは?」 梓「な、ない……けど……」 純「普通はないけどね」 憂「やっぱりそうだよね~!これは私だけの特権だね!」ニコニコ 梓「……」ブルブル 憂「梓ちゃんってば、あんな至福な時間を味わったことがないんだ~。最高だよ~?」ニコニコ 梓「う、うわ~ん!」ダッ 純「あっ、梓どこ行くの!?授業始まるよ!?」 憂「えへへ~……WIN!」 ~回想終わり~ 梓「……ということがあったわけです」 律「……」 梓「律先輩?どうしたんですか?」 律「……」 梓「お~い、聞こえてます~?」 律「……」 梓「聞けやデコ」 律「誰がデコだ!聞こえてるよ!」 梓「聞こえてるならちゃんと返事して下さいよ」 律「いや、返事しなかったのは悪かったけどさ。何というか……コメントしづらい出来事だな」 梓「そうですか?」 律「そうだろ。大体何で梓は最後に泣いて逃げたんだ?」 梓「え~、そんなことから説明しないと分からないんですか?」 律「いや、おおよその見当はつくけど……。要するに、憂ちゃんに負けた気がして悔しかったんだろ?」 梓「ええ、まあその通りです」 律「何で泣いて逃げるの?」 梓「相変わらず乙女心が分かりませんね、律先輩は。……悔しくて悔しくて、居ても立ってもいられなくなって……恋する乙女はそんなものなんです」 律「へ~……で、梓は私にそんなことを話してどうしたいんだ?」 梓「別にどうもしませんよ。律先輩でも愚痴る相手くらいにはなるかな、と思っただけです」 律「何この子、部長を舐めすぎじゃね?」 梓「それにしても、憂め……私の唯先輩に手を出しただけでなく、自慢までしてくるとは……」ギリギリ 律「落ち着け」 梓「屈辱だ!こんな屈辱は生まれて初めてだ……!憂ェ……!」 律「ネタが混ざって意味分からんことになってるぞ」 梓「さっきから何で淡々と突っ込み続けてるんですか!デコの分際で!」ガタッ 律「口悪すぎだろこの後輩……って馬鹿やめろ!」 ギャーギャー … 梓「すみません、取り乱しました……」 律「ま、まあいいけど……。ところでさ」 梓「はい?」 律「何で梓はそんなに悔しがってんの?相手は憂ちゃん……唯の妹なんだぞ?」 梓「私からすれば憂だからこそ、って感じですね。憂はすでにシスコンという枠を軽く凌駕して唯先輩を愛しちゃってますよ……」 律「そうなのか?」 梓「そうですよ。そして妹という立場をフル活用して、私の唯先輩にちょっかいを出してます」 律「お前のじゃないけどな」 梓「いいえ、私のです」 律「いや、」 梓「いいえ、私のです」 律「……」 梓「とにかくまずは憂をどうにかしないと……」ブツブツ 律「は~……頼むから喧嘩とかはやめてくれよ?というか、憂ちゃんが羨ましいなら梓も唯に頼めばいいじゃないか」 梓「何をです?」 律「いや、だから一緒にお風呂に入りませんか~?って唯に頼めばいいじゃん。唯なら間違いなくOKしてくれるだろ」 梓「な、なるほど……!その手がありましたか!」 律「いや、思いつかなかったのかよ……」 梓「憂をどうにかしないと、って考えてばかりでした」テヘッ 律「梓って意外と頭弱いのな」 梓「律先輩に言われると普通にショックです」 律「ほっとけ」 梓「じゃあさっそく、唯先輩をホテルに誘ってきますね!」ダッ 律「ああ、頑張れよ~……ってちょっと待て!」ガシッ 梓「何ですか、人がせっかくやる気を出してるのに」 律「何故ホテルに誘う必要があるんだ」 梓「え?一緒にお風呂に入って一夜を共にするなら、やはりしかるべき場所に行くべきでしょう?」 律「いやいやいやいや、一夜を共にって何をする気なんだよ」 梓「だからナニを、」 律「アウトーッ!自重しろ変態!」 梓「ピュアな乙女に何てことを言うんですか!」 律「どこがピュアだ!お前の心は真っ黒に汚れてるよ!」 梓「じゃあどうしろって言うんですか!?」 律「普通に唯の家にお泊りさせてもらえばいいじゃん。もちろん憂ちゃんとも仲良くしろ」 梓「え~」ブー 律「不満そうにするな」 梓「ちぇっ、分かりましたよ。律先輩って意外と真面目なんですね」 律「梓は意外と変態だな」 梓「うっさいです、唯先輩を愛してるだけです」 ガチャッ 唯「やっほー!」 澪「遅れてゴメンな、二人とも」 紬「すぐお茶にするわね」 律「お~、やっと来たか」 梓「先輩たち、遅いですよ!」 唯「あずにゃん、ゴメンね~。淋しかった~?」ダキッ 梓「べ、別に淋しくなんか……離れて下さい!///」 唯「あずにゃんにゃん♪」ギュー 梓「あっ、あっ、あ……///」ビクビク 律(梓の奴、完全にトリップしてやがる……。というか、私と話してた時と変わりすぎじゃね?) 澪「ほら、唯!遊んでないで練習始めるぞ!ムギもお茶の準備はいいから!」 唯「え~、ティータイムしないの?」 澪「今からティータイムしてたら練習出来なくなるだろ?ほらほら、準備準備」 唯「ちぇ~……」スルッ 梓「あ……」シュン 澪「ほら、律も」 律「へいへい、分かってますよ~」 練習! 終了! 澪「何だかあっという間に終わったな」 紬「そうね、まるで練習風景を描写するのが面倒臭くてスルーしたみたいね」 澪「えっ」 律「何それ怖い」 唯「よし、それじゃ帰ろ~!」 律「帰りにどっか寄ってく?」 唯「それならアイスがいい!」 律「ま~たアイスかあ?唯は本当に好きだな~」 唯「アイス美味しいもん!あずにゃんはどこか行きたいとこある?」 梓「それはもちろんホテ……唯先輩が行きたいとこでいいですよ」 唯「おお~、ありがとうあずにゃ~ん♪」ダキッ 梓「あふう……///」 律(今梓は何を口走ろうとしたんだ……) 澪(ホテ……?) 唯「それじゃアイス屋へゴーッ!」 アイス屋! 唯「アイス美味しい~♪」ペロペロ 梓「最近は気温が上がってきたから、一層アイスを美味しく食べれますね」ペロペロ 紬「うふふ、そうね」 澪「おい唯、零れそうになってるぞ」 唯「えっ?うわ、本当だ!」アタフタ 律「……」 律「……おい梓」ヒソヒソ 梓「……何ですか律先輩。私は今、垂れそうになったアイスを必死に舐める唯先輩を視姦するのに忙しいので話し掛けないで下さい」ヒソヒソ 律「いや、お前さあ……唯の家に泊まりに行く計画はどうするんだ?何も行動を起こさないけど」 梓「うう……。分かっているんですが、なかなか私からは話を切り出しにくいんです」 律「何だそりゃ」 梓「私は恥ずかしがり屋で内気な乙女なんです。察して下さい」 律「嘘つけ」 梓「うっさいです」 律「はあ……まあいいや。乗り掛かった船だ、協力してやるよ」 梓「協力?」 律「お~い、唯~!」 唯「ん?どうしたのりっちゃん」 律「突然だけど、今日唯の家でお泊まり会をしないか?」 唯「お泊まり会?」 律「そ、皆で集まってな。実は今日、梓は親がいなくて一人っきりらしいんだ。淋しくて泣いちゃうから、誰かと一緒にいたいよ~って梓が」 梓「ちょっ、何言ってんですか!」 唯「そうなの!?可哀想なあずにゃん……もちろんオーケーだよ!」ダキッ 梓「にゃっ!?ゆ、唯先輩……///」 紬「あの~……盛り上がっているところに水を差すようで申し訳ないんだけど、今日は家の用事でお泊まりは無理なの……」 澪「私もちょっと……」 唯「え~、そうなの?残念……りっちゃんは来れるよね?」 律「ああ、私は大丈夫だよ。ムギと澪には悪いけど今日は3人で、ってことだな」 唯「そうだね~」 梓「……ちょっと律先輩」ヒソヒソ 律「どうした?」ヒソヒソ 梓「何で律先輩まで来るんですか。ここで流れに乗って律先輩も用事があることにすれば、私と唯先輩の二人だけのDream Timeになるのに……」 律「私から言いだしたのに、それは不自然だろ……。それに憂ちゃんがいるから、どちらにしろ二人っきりじゃないぞ」 梓「……忘れてました」 律「本当に梓って唯のことになると頭弱くなるよな……」 梓「しょうがないので律先輩には憂を引き付ける役を与えましょう。律先輩程度でも囮くらいにはなりますよね?」 律「もうヤダこいつ」 澪「じゃあ、私とムギは先に帰るよ」 紬「また今度誘ってね?」 唯「もっちろん!澪ちゃんムギちゃん、またね~」 唯「じゃあ二人とも、さっそく私の家に行こう!」 律「あ~、ちょっと待て唯。私たち着替え持ってないから、一先ず家に寄らせてくれ」 唯「そうなの?じゃあ私も付き合うよ~」 梓「唯先輩は先に帰っていてもいいですよ?」 唯「あずにゃんと少しでも長く一緒にいたいんだよ~♪」ギュー 梓「にゃあ……///」 唯の家! 唯「あずにゃ~ん……♪」ナデナデ 梓「ふにぃ……///」 律「お~い唯、着いたぞ~。いつまで梓に抱きついてるんだ~」 唯「よ~しよしよしよし……」 梓「ふにゃ~///」 律「聞いちゃいね~……もう先に入るか。お邪魔しま~す」 ガチャッ 憂「お帰りお姉ちゃん!ご飯もお風呂も準備出来てるけど、今日はまず私にする?それとも私にする?あるいはわ・た・し?」 律「……」 憂「あ……」 バタンッ 律「……」 律(私の目が狂っていなければ、裸エプロンの憂ちゃんが玄関先にいたような……) 唯「どうしたのりっちゃん、早く入ろうよ~」 梓「何ボーッとしてるんですか?」 律「あ、ああ。入るか……」 ガチャッ 憂「お帰りお姉ちゃん♪あ、律先輩と梓ちゃんも……」 唯「うい~、ただいま~。今日りっちゃんとあずにゃんが泊まっていくよ~」 律(なかったことにした、だと……!?しかも僅か十数秒足らずで衣服をしっかり着込んでる……) 憂「えっ、そうなの!?も~お姉ちゃん、事前に教えておいてくれないと……」 唯「えへへ~、ゴメンゴメン」 律「あ、あはは……ゴメンね憂ちゃん、急に押し掛けちゃって……」 憂「あっ、気にしないで下さい!今日はちょうどカレーをいっぱい作ったので、律先輩と梓ちゃんもどうぞ♪」 唯「さっすが憂!」ダキッ 憂「もう、お姉ちゃんってば……///」ギュウ 律(出来た子だ……) 梓(憂……)ギリッ 夕食後! 唯「ご馳走様~」 梓「甘かったけど……美味しかったです」 律「憂ちゃんは相変わらず料理が上手いなあ」 憂「えへへ、御粗末さまです」 唯「よ~し、じゃああずにゃん!一緒にお風呂入ろう!」 憂「っ!?」 梓(キターーーーーッ!!!) 律(まあ唯ならそう言ってくると思ってたけど、見事に予想どおりだな) 唯「いいよね、あずにゃん?」 梓「や、やってやるです!」フンス! 憂「お、お姉ちゃん……。二人で一緒にお風呂に入るには……その、家のお風呂じゃ狭いんじゃないかな~?」 唯「大丈夫だよ~、憂とも一緒に入れたし」 梓「そうだよ憂、一緒に入ったって話してたじゃん」ププッ 憂「……!」ギリッ 律(梓ー!憂ちゃんをあまり刺激するなー!) 律「じ、じゃあ私は後でいいから……唯と梓が先に入れよ」 唯「分かった!」 律「う、憂ちゃんもそれでいいかな?」 憂「あの糞猫が……」ボソッ 律「!?」ビクッ 憂「はっ!……私は最後でいいですよ。お風呂掃除もありますし」 律「そ、そっか」 律(怖え~~~!) 2
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断頭について 最後の一撃がクリティカルだった場合に低確率で断頭する 重傷状態で死ぬと問答無用で断頭する (断頭しなかった場合は必ず重傷になる) 断頭すると装備とリュックの中身を半分ずつ、所持金全部を落とす 断頭した場所にはリュックではなく墓が残される 軽傷、中傷でクリティカル死した場合断頭確率が上がる?(未検証) 断頭してしまったら 断頭してしまったかもしれない気の毒なアナタが何よりも先にまずやるべきこと 初めての断頭ならとりあえずここを読め、手遅れになるぞ!その間末日には絶対に触るな! そして100%完璧に暗唱できるようになるくらいまで頭につめこんで理解しろ! じゃあ深呼吸して落ち着いたら読み進めようか まず本当に断頭したのか? 死んだ時に自動で金庫が開いたか? システム ゲーム続けるで休憩所に戻れないか? うつぶせに倒れたか? 装備はばらまいたか? 死んだ時に流れたSEがいつもと違ったか? ☆以上五つで一つでも「NO」と答えられたら ......あなたは断頭していません、末日の画面右下からシステム ゲーム続けるで休憩所に戻りましょう ☆以上五つにすべて「YES」と答えられてしまったら ......残念ながらあなたは断頭してしまったようです、末日には触らず諦めてこのページを読み進めましょう 断頭してしまったら 断頭したら一度だけ自動で金庫が開く 一度しか開かないので閉じる前にはよく考える(←重要) 金庫にしまった分だけ次のキャラに持ち越せる 金庫にしまえなかったものはどうあがいてももう戻ってこない ばらまいた装備がまだ消えずに残っているなら信頼できる日本人に回収してもらう 金庫を閉じないまま装備タブを開いて装備を外し金庫にしまう 金庫やリュックが満タンならいらない素材やゴミを捨ててでも金庫に詰める やれることはやったと確認するまで金庫は閉じない(←重要) 金庫を閉じたら もう後戻りはできないのでキャラセレクト画面に戻ってうつぶせの死体のデータを消そう 新しくキャラを作れば金庫の中身は残ってるはずだ
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土曜どうでしょう第六弾 ため息タンブラー 3月4日開催 参加者数 10名 上位入賞者 1位 Tan (4-0-1) デッキ名 獣の力 リーダー ゲンジマル ゲンジマル テオロ クロウ カルラFCE2 ムックル グラァ&ドリィ エルルゥ コリン コリン フランク長瀬 フランク長瀬 澤田真紀子 澤田真紀子 ティリア ティリア 神岸あかりSP 月島拓也 松原葵 ウー&ヤー&ター ミルファ ルーシーマリアミソラ ソポク マルチFCE 相田響子 エクストリーム エクストリーム エクストリーム エクストリーム 隠し芸 隠し芸 腕相撲 腕相撲 腕相撲 デコピン 鬼の血 降霊術 降霊術 降霊術 降霊術 付け焼き刃 付け焼き刃 付け焼き刃 付け焼き刃 スランプ スランプ スランプ 挑戦状 挑戦状 挑戦状 挑戦状 臨時収入 臨時収入 ガセネタ ガセネタ 時間稼ぎ 身代わり スカウト 応援 ナチュラル ナチュラル 2位 ムラクモ (3-1-1) デッキ名 タッキー&耕一 リーダー 柏木耕一 柏木耕一 ミコト ミコト ミコト コリン コリン コリン ティリア ティリア 月島拓也 月島拓也 フランク長瀬 フランク長瀬 澤田真紀子 澤田真紀子 御堂 クロウ 御影すばる 岡田・松本・吉井 神岸あかりSP HM-12 HM-12 降霊術 降霊術 降霊術 降霊術 臨時収入 臨時収入 臨時収入 臨時収入 付け焼き刃 付け焼き刃 付け焼き刃 付け焼き刃 スランプ スランプ スランプ スランプ 応援 応援 応援 応援 死中に活 死中に活 死中に活 死中に活 時間稼ぎ 時間稼ぎ 時間稼ぎ 時間稼ぎ 隠し芸 隠し芸 隠し芸 腕相撲 腕相撲 腕相撲 ボーリング デコピン エキサイト エキサイト 3位 ゆる3 (3-2) デッキ名 テラワロス リーダー 猪名川由宇 猪名川由宇 マルチ マルチ コリン コリン フランク長瀬 フランク長瀬 澤田真紀子 澤田真紀子 ティリア 九品仏大志 長瀬由真 新城沙織 クロウ ウー&ヤー&ター 坂神蝉丸 松原葵FCE 薫子・玲於奈・カスミ 降霊術 降霊術 降霊術 降霊術 臨時収入 臨時収入 臨時収入 死中に活 おあずけ おあずけ おあずけ おあずけ 死中に活 付け焼き刃 付け焼き刃 付け焼き刃 スランプ スランプ スランプ スランプ ガセネタ ガセネタ ガセネタ 封印 身代わり 応援 応援 不意打ち 挑戦状 漫画 漫画 漫画 漫画 熱湯風呂 熱湯風呂 熱湯風呂 熱湯風呂 エクストリーム エクストリーム 鶴来屋温泉三本勝負 ガッツ ガッツ 4位 8910 (3-2) デッキ名 尾張の蔵に来る リーダー シャーロム姉妹 シャーロム姉妹 臨時収入 臨時収入 臨時収入 おとぎ話 おとぎ話 おとぎ話 おとぎ話 クリティカル クリティカル クリティカル 応援 応援 応援 応援 不意打ち 不意打ち 不意打ち 不意打ち 降霊術 降霊術 降霊術 降霊術 弓矢 弓矢 弓矢 弓矢 解雇 封印 封印 ウソ泣き 床上手 床上手 床上手 床上手 アクシデント アクシデント アクシデント アクシデント 転機 転機 転機 転機 スイッチ スイッチ スイッチ スイッチ スカウト スカウト スカウト ガセネタ ガセネタ 禊 贖罪 身代わり 風見鈴香 風見鈴香 姫川琴音 姫川琴音 時間稼ぎ リーダー分布 3名 ゲンジマル 1名 向坂環 光岡悟 マリアアルフェロフ 松原葵FCE シャーロム姉妹 猪名川由宇 柏木耕一 大会賞品 タンブラー マグカップ シングルCD ピンキー付きエアギア12巻 熊カレー エロゲ 以上の6つの目から 誰が何を取ったかもう忘れました。 おめでとうございます。
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憂「…な、なんにも!」 律「…憂って嘘つくのは下手くそだよなぁ」 律「ほれ、お姉ちゃんに言ってみ」 憂「律さ…お姉ちゃん…」 … 律「―――なるほどねぇ」 律「…私が悪いよね。無理言ってこんなことさせたのは私なんだし」 律「ごめん…」 憂「あ、あやまらないで…お姉ちゃんは悪くないんだよっ?」 憂「お姉ちゃんにあんなこと言っちゃった私が悪いの…」 律「でも、憂は唯を心配して言っただけじゃんか。それにあの唯が一人で泊まりに行くってのは憂じゃなくても心配になっちゃうって」 律「…まぁ、誘った私がどうこう言える立場じゃないけど」 憂「……」 律「もしかしたら唯の奴、喧嘩したことなんて忘れてるかもしれないぞー」 律「唯はすぐ忘れることが特技だからな」ゴシゴシ 憂「どうだろ…」 律「おいおい」 律(そこまで思いつめてるとは…) 憂「はぁ…」シュン… ふろあがり! 憂「お姉ちゃん、アイス食べる?」 律「お、いいねぇ。風呂上りのアイス」 憂「はいどうぞ」 律「んー! んま~い♪」 憂「よかった」 憂「……」 憂「…お姉ちゃんは聡くんと喧嘩したことある?」 律「んー? したことあるっていうか、しなかったときの方が珍しいかな」 憂「え」 憂「いっぱいするの?」 律「おー、数え切れない」 律「殴り合いもしょっちゅうだし」 憂「な、殴り合い!?」 律「グーでね」 律「よく考えるとすげーしょうもない事とかでさぁ」 憂「う、うん…」 律「だから唯と憂みたいなのほほんとした姉妹は逆に私には凄く珍しく見えるの」 律「てかその様子だと喧嘩なんて全くしたことなかったんだね」 憂「うん…」 律「あはっ」 律「くよくよすんなって!」ドン 憂「わわっ」 律「なんだかんだ言ってさ、仲が良いからこそ喧嘩できんだよ」 律「それって別に悪いことじゃねーし、お互い非があったと思うんだったら謝り合えばいいだけじゃん」 律「…大丈夫だよ。憂も唯も良い子だから」 憂「お姉ちゃん…うんっ」 すうじかんご! 律「むむむ」ピコピコ 憂「…えいっ」バヨエ~ン 律「な、なっ…あ!」バタンキュー… 律「参りました」 憂「まだまだだね、お姉ちゃん!」 律「憂、きさま…このゲームやり込んでいるなッ!」 憂「答える必要はない」 律「おおっ…このネタが通じるとは」 憂「愛読してますから!」エッヘン 憂「あ、もうこんな時間!」 律「うおっ、気づかなかった…ほんと時間過ぎるの早すぎ」 憂「ね。寝所はお姉ちゃんの部屋でいいかな?」 律「え? あ、ああ…(自分で頼んでおいて何だけど゛お姉ちゃん゛がごっちゃになってややこしい…)」 律「…あ、やっぱ待って」 憂「へ?」 律「一緒に寝ません?」 憂「え」 憂「ちなみに具体的に聞いておくと、どういう風に…寝るんですか」 律「一つのベットに二人並んですやすやと…」 律「だ、だめ?」 憂「そんなわけじゃ…」 憂(お風呂も一緒に入ったんだし、これも同じなんだろうけど…) 律「じゃあ」 (何でだろう…) 憂「い、いいよ」 (意識しちゃってる…) 憂「……お姉ちゃん」 (……律さん) 憂「…じゃあ電気消すね」 律「はいはーい」 カチッ 律「うはぁ、暗ぇ~」ギュッ 憂「わぁっ///」 律「へへ、憂って温かいんだなぁ…ぬくぬく~」 憂「そ、そうかな」 律「…なんか、すぐに……眠くなってきちゃった…」ウトウト 憂「え、もう?」 律「…あのね……憂、私……すー…すー…」 憂「…寝ちゃった」 憂「……」 憂「……」チラ 律「…ぐぅ」 憂「あ…///」ドキ 憂(ドキドキして寝れない…) 憂「これって…」 憂「…私は律さんのことが好きってことなのかな……」 憂「…ね、律さん」ツン 律「…んー………」 憂「ふふ、そんなはずないか」 憂(そういえば…お姉ちゃん、大丈夫なのかな) 憂(何も起きていなければいいけれど…) 憂「…お姉ちゃん」 憂「やっぱり私、お姉ちゃんの言うとおりだったかも」 憂「お姉ちゃんがいないと落ち着かなかったんだもん…」 憂「ごめんね…お姉ちゃん…」 つぎのひ! 律「じゃあ、色々お世話になりましたっ。すごく楽しかったよ」 憂「私もいい経験ができて良かったです。たまにはこういうこともいいかもですね」 律「私的にはずぅっとこのままでもよかったんだけどねー」 憂「そ、それはちょっと…」 律「あはは! 冗談だってば。あ、それより…唯と仲直りできるといいね」 憂「あ…はい」 憂「私、ちゃんとお姉ちゃんに謝りますからっ」 律「ん、大丈夫だよ。二人とも仲良いんだから…それじゃあね。妹よっ」 憂「ばいばい、律お姉ちゃん!」ニコ 律「あ…ちょっと待って!」 憂「ん?」 律「…や、やっぱり何でもなーい! じゃあね! ばいばいっ」 唯聡編
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「はい、どうぞ」 にっこりと朝比奈さん。 「・・・受け取って」 少し上目使いで長門。 「ほら、さっさと取りなさいよっ」 ニヤニヤとハルヒ。 「僕からもです」 いっぺん死ぬか?古泉。 「いやいや、冗談ですよ」 お前の場合冗談で済みそうにないところが怖い。お前は少し黙ってろ。 「・・・はい」 最後のほうに少し変なものが混じっていたが、俺は今、我らが文芸部室で女子団員三人からチョコレートを突きつけられている。 そう、今日は二月十四日。バレンタインデーだ。 ほほう、これがかの有名な“修羅場”というやつか。この歳でそれを体験することになるとは夢にも思わなかったぜ。ついに俺にも春がやってきたかぁ~。 ・・・・・・というのは残念ながら嘘であり、実際は団活の終了間際に部室で去年同様、義理チョコを受け取っているだけである。 ハルヒいわく、本当は今年も何かしらイベントをしたかったそうなのだが、幸か不幸かこの日が学校のある日だったためにこうして放課後の団活の一環としてごく普通にもらっているのだ。去年はいろんなことがありすぎてはっきり言ってバレンタインどころじゃなかったので、俺にとっちゃちょうどいいと言えばちょうどいいのかもしれん。 本当のことを言うと、教室ではまず無理だとわかっていたが、団活が始まっても全く渡してくる気配が見えずに長門の団活の終了の合図が響いた時にはどうしようかとハラハラドキドキしていたのだが、最後の最後で神は俺を見捨てなかったようだ。 て言うか、そんな修羅場あってたまるか。俺の身体が持ちそうにないだろうが。いや、身体だけじゃなくて精神も逝っちまいそうだ。まぁこいつらに限ってまさかそんなことはあるまい。喜んでいいのか、悲しむべきなのか。難しいもんだ。 あ、でも朝比奈さんに、その小動物のような愛らしい瞳に涙をためながら頬を赤く染めて、視線を少しずらしながら、 「大好き・・・です」 なんて言われた日にはもう俺死んでもいいかもしれない。 いや、むしろそう言ってもらえるんなら喜んで死ねるぞ、俺は。 「なにあんた、人にチョコ貰っといてお礼のひとつもないの?」 俺は団長の一声によって幸せな妄想の中から現実の中へ引き戻される。今回に限っては現実のほうもそう悪くはないものなので、責めるのはなしにしておいてやるか。 「お、すまん。まだ言ってなかったな。ハルヒ、長門。ありがとな。朝比奈さんも受験勉強で忙しいのに申し訳ありません。本当にありがとうございます」 ペコペコと三人に頭を下げる。こういうのはちゃんと感謝の気持ちを表さないと駄目だからな。 「言っとくけどそれ、義理だかんねっ」 へいへい、分かってるって。同じこと去年も言ってただろ? ん、てことはなにか?今年も手作りなのか、これ。 「そう。わたしの部屋で三人で夜遅くまでかけて作った。」 そっか。なんか悪いな。でもホント、感謝するぜ。 「作るのは三人一緒だったけど、中身はそれぞれ違うから、楽しみにしてて下さいね」 もちろんですともっ!特にあなたのがとっても気になりますよ、ええ、そりゃもう。 予想としては・・・そうだな、ハルヒがトリュフ、長門がホワイト、そして朝比奈さんがミルクといったところか?当たっている自信は皆無だが、今から楽しみで楽しみで仕方ない。うぅ、早く食べたいもんだぜ。 「それで、誰のチョコから受け取るの?」 「へ?」 「だから、誰のチョコから受け取るのかって聞いてんのよ」 いやいやいや、ちょっと待てって。俺はそんな・・・ 「「「もちろん」」」 「あたしよねっ?」 「わたしから」 「あたしですよね?」 何三人そろってハモってるんですか?あの、もしかしてこれ、完全に修羅場っぽくなってません? ハルヒ、お前顔だけ笑ってても目が笑ってないぞ。というかマジだ。 長門もその北極圏クラスの視線はやめなさい。刺さってるから。痛いって。 朝比奈さん、何か黒いオーラみたいなのが出ているような気がするんですが、気のせいですよね、それ。 「さあ、キョン!」 「キョン君が誰のチョコレートからもらうのか」 「あなたはきちんと選ぶべき」 さあ、とでも言わんばかりに三人娘はどんと一歩俺に近づいてくる。 困ったぞ。これは非常に困った。俺は試しに古泉に、助けてくれ。何かいい案はないか!?とアイコンタクトで助けを求めたのだが、僕は先ほどあなたに黙っていろと言われているので、お話しすることはできません。それ以前にこの御三方から僕は貰っていないので、何とも言えませんよ。申し訳ありませんね。と返されてしまった。 ・・・古泉、お前なんかいろいろと拗ねてないか? 「あ、あのだな、ひとまず落ち着い・・・」 「「「誰の!?」」」 くそう、聞く耳持たずってやつかよっ! この状況で誰からチョコレートをもらったとしても、次の瞬間残りの二人に殺されるに違いない。だからといってこのままだと時間がただただ過ぎていくだけだし・・・ あー、父さん。こういう時はどうすればいいのでしょうか? ・・・ん?時間? 俺は自分の言葉にふと妙な引っ掛かりを覚える。はて、何かを忘れているような・・・ 時計をチラリと盗み見る。四時五十五分。 「あっ!!!」 「「「決まった!?」」」 反応が早すぎるぞ!いや、そうじゃなくてだな。 「す、すまん!ちょっとトイレ行って来るっ!」 俺は回れ右をして一目散に部屋を飛び出した。 「ちょっとキョン!」 「帰ってきてくださいよぅ」 「逃げないで」 という罵声にも奇声にも似た声を背中に浴びながら。 俺は廊下を全力で走る。 最初に断っておくが、別に俺は浮かれて走っているわけではない。ちゃんとした理由があって走っているんだ。 それは朝、俺の下駄箱に入っていたノートの切れ端。 『放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室に来て』 そこにはそう書かれていた。去年見たものと全く同じ字で、そう書かれていた。 ならば俺は行くしかないだろう。それの真偽を確かめるために。 人気の絶えた廊下で、俺は深呼吸を一つ。教室はあの時と同じように西日でオレンジ色に染まっていた。だが心構えだけは正反対だ。もし俺の予想が正しいなら、危険なことこの上ないからな。俺は高まる鼓動を抑えながら一年五組の引き戸を開けた。 「遅いよ」 一瞬、デジャヴーを感じる。真っ赤に染まった教室で朝倉涼子が俺に笑いかけていた。黒板の前に立ちながら。 「そうか?去年よりは三十分ほど早いはずだぞ」 俺は教室には入らずに、廊下から返した。 「あの時もそうだったけど、女の子を待たせるのはあんまりいい趣味とは言えないわよ?」 くすりと笑ってからまっすぐで長い黒髪をはらりと揺らして教団を降り、教室の中程まで歩いていく。 「入らないの?」 「ああ。入っちまったら最後、あのヘンテコ空間に閉じ込められて何をされるか分かったもんじゃないからな」 「やっぱり。わたしのこと、そう思ってたんだ。まぁ自業自得とも言えるんだけどね」 少しだけ寂しそうな笑顔をして、髪をはらう。 「でも安心して。今回は別にあなたに危害を加えることが目的な訳じゃないの。というよりも、今のわたしにはあなたを傷つけるような情報操作をする権限がないから、しようにもできないのよ。長門さん抜きにはね」 朝倉は自嘲的に笑う。それではなにか?こいつは何のために復活したと言うんだ? 「そういうわけだからさっさと入りなさいって。さっきも言ったけど、女の子は待たせるもんじゃないわよ?」 長門がこいつの復活を知っているんなら万が一の時にはすぐに駆けつけてくれるだろう。こんなことなら長門のチョコを最初に受け取ってれば良かった。 「さっきの言葉、本当なんだな?」 「うん。本当よ」 「分かった。信じてやろう」 朝倉に言われたとおり教室に一歩踏み入る。ここに入るのは約一年ぶりだが、大して変わっているところはなかった。そりゃそうか。急に変わられたら困るもんな。ちょうど今みたいに。そう、俺が入って一息ついた次の瞬間、窓もドアも教室から消えうせていた。 「ごめんね、誰にも邪魔されたくないからちょっと情報を書き換えさせてもらったわ」 「おいちょっと待て!話が違うだろうが!俺に何もしないんじゃなかったのか!?」 「いや、あの・・・だから違うのよ」 いきなりの契約破棄に、俺は怒りをぶつけようとするが、とうの本人は顔を下に向けて申し訳なさそうにしている。どういうことだ? 「あのね、これは別にあなたに害を加えようとしたんじゃなくて・・・なんていうかな?有機生命体の概念で表すなら、恥じらい、とでもいうのかな?とにかく誰にも邪魔されたくなかったの」 ん?じゃあつまりこいつは俺に何かをしたくてここに呼んで、それを誰にも見られたくない、ということか?うん、さっぱり分からん。 「それでね、本題なんだけど」 西日でも当たっているのだろうか。朝倉の顔が少し赤くなっている。いや、ちょっとまてよ?ここには窓はないんだっけ? 「前にも聞いたけど、『やらなくて後悔するよりも、やって後悔したほうがいい』っていうの、どう思う?」 「言葉通りの意味だろうよ。前にも言ったが」 「じゃあさ、少ししか気になってなかったものが、気がついたら自分の心の大半を占めていたとしたらどうする?」 「質問の意図が読めんが、取り合えず頑張ってそれを手に入れるよう努力すべきなんじゃないか?」 「やっぱりあなたもそう思う?」 朝倉は少し赤く染まったその顔を綻ばせた。 「でもね、それはみんなが欲しがってて、なかなか手に入りそうにないの。でも、これ以上は見ているだけっていうのはできそうにない。だったら、多少強引でも積極的に行動したほうがいいわよね?」 相変わらず何が言いたいのかよく分からん。ホント、何の話だ? 「・・・やっぱり。みんなね、何も感じないターゲットにやきもきしてるの」 はぁ?お前、さっきから何の話をしているんだ?そう言おうとした一瞬の隙を突かれた。 「あなたにキスしてキョン君自身のでかたをみる」 惚けている暇などなかった。夕陽よりも真っ赤な朝倉の顔が一瞬にして目の前に現れたかとおもうと、俺の口に唇を押し付けてきた。 それだけではない。幸か不幸か、俺の口は言葉を発そうとして半開きになっていたので、口内に舌を侵入させてきやがった。いわゆる、ディープキスというやつである。唖然とした俺がされるがままになっていたなど、言うまでもないだろう。 「冗談はよせって!なんのつもりだっ!?」 半ば強引に朝倉を引き剥がす。 「お前今、自分が何をしたのかわかってんのか!?」 無意識のうちに自分の唇を触る。熱い。気がつかなかったが自分の頬も熱くなっていた。 「・・・うん。分かってる。キス、でしょ?わたし、初めてだったんだけど、どうだった?」 「どうだったって・・・お前!」 「まだ・・・分かってくれないの?」 目の前にいる元殺人鬼のヒューマノイドインターフェイスはその瞳に涙を貯めていた。 まさか。こいつが? 「わたしだって!」 「わたしだって、キョン君のこと好きなんだからっ!」 時間と空間が固まる。瞬きさえも、呼吸さえも忘れて朝倉を食い入るように見つめる。視線があって見つめ合う形になる。 「わたしはまだ、長門さんとは違って有機生命体の感情や概念はよく分からない。でもね、この気持ちは本当だとおもうの」 「最初はただのエラーだとおもってた。おもしろい観察対象、くらいにしか認識してなかったから。でもね、気がついたらキョン君のことを見るたびに、他の女の子と仲良くしているのを見るたびに、変な気持ちになるようになってたの。おかしいわよね。だってわたしはあなたたちで言うアンドロイドなのよ?」 「でもね、情報統合思念体に戻って、長門さんから送られてくる情報であなたのことを見つけて。それと一緒に長門さんの、一般的にはノイズで処理されちゃうんだけど、感情ってものを知って。それで初めて気付いたの。わたし、キョン君のことが好きなんだなって」 ここまで一気に告白して、朝倉は話すのを一旦止めた。俺もその沈黙に合わせるように無言でその顔を見つめる。 「ふふっ、笑っちゃうわよね。あなたを殺そうとしたわたしがあなたに恋してるなんて」 朝倉は自虐的に笑う。そこに寂しげな表情を浮かべながら。 「笑えるかよ」 「え?」 「そんなの笑えるかよ」 朝倉は不思議そうな顔をして俺を見る。 「確かに驚いた。いきなりキスはされるわ、告白はされるわ。ホントいきなり訳分からんかったさ。だって自分を殺そうとしたやつだぞ?でもな、お前は真剣なんだろ?自分で言うのもなんだが、本気で俺のことを考えてくれたんだろ?」 「・・・うん」 「だったら俺は笑わない。例えどんなことでも、真剣にやってるやつを笑うことなんてできない」 「・・・え?」 「だから俺は、そいつの頑張りにできるだけ答えようと思う」 例えそれが俺の恥ずかしいことだったとしてもな、と付け加える。 「・・・・・・キョン君はずるいよ」 気付けば朝倉は目に涙をたくさん浮かべていた。 「そんなに優しくされて、嫌がる女の子なんていないんだから」 といって俺に抱きついてきた。その身体は温かくて、小さくて、かすかに震えていた。 ああ、こいつも普通の女の子なんだな、と今更になって思う。 俺はその背中に手を回してギュッと抱きしめ返す。 俺の突然の抱擁に驚いたのか、朝倉はビクッとしてから、俺の背中に回した腕にふんわりと力を込め返してきた。 しばらくの間、無言のまま抱き合う。言葉は要らなかった。俺はただ、朝倉からひしひしと伝わってくる想いを受け止めるだけ。 「あーあ、残念。もう時間、か」 朝倉がポツリと呟く。見ると、朝倉の身体からは、光る結晶の粒が出始めていた。 「おいお前!身体がっ!」 「知ってる。だって、わたしはまだちゃんと情報構築されているわけじゃないもの。今回は長門さんに頼んで特別に復活できたってわけ。時間制限付きでね」 「それじゃあ、俺に会うためだけに復活したって事か?」 「うん。そうなるわね。あ、でも一つ大切なこと忘れてた」 朝倉は早口で呪文を唱えると、その手の中に小さな可愛くラッピングされた包みを出現させる。 「まさかそれって・・・」 「そっ、チョコレート。残念ながら手作りってわけじゃないけどね。受け取ってくれるでしょ?」 朝倉は再度顔を赤くして包みを突き出してくる。もちろん、俺の答えはすでに決まっていた。 「ああ。もちろんだ」 「良かったぁ。ここまで言って受け取ってもらえなかったらどうしようかと思った」 ホッとしたのか、笑顔を見せる。 その笑顔は、きれいで、柔らかくて、とても輝いていて見えた。 それは、俺の記憶に残る数少ない朝倉の笑顔とは比べ物にならないくらいに。 「一つお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」 「いいぞ。何だ?」 「言いにくいんだけどね、わたしが消えるところ、キョン君に見てもらいたくないの。だから。だから、そのぅ・・・」 と言ってちらりと元々引き戸があった場所に目を向ける。いつの間にかそこはコンクリートの壁からもとの出入り口に戻っていた。ああ、そういうことか。 「先まで言うな。ちゃんと廊下まで出て行くから。振り向かずにな」 「ありがと」 「それじゃ、“またな”」 「うん。“またね”」 俺は朝倉に背を向けると、後ろに手を振りながら廊下へと一歩ずつ歩みだした。 さよならは言わない。きっとまた会える。 廊下に一歩出てからふと思い出す。そういえば俺はまだ朝倉にお礼を言ってない。 「朝倉、チョコありがとな」 お礼を言って振り返る。 が、そこは夕焼けで真っ赤に染まった無人の教室。何事もなかったかのように静まり返っていた。 時刻は五時五分。部室を飛び出してからまだ十分しかたっていない。俺は夢でも見ていたのだろうか。 いや、そんな事はありえない。 だって、俺のポケットにはあいつにもらった小さな包みが入っているのだから。 「またな、朝倉」 俺は小さくそう呟くと、部室のほうへと足を向ける。 あ゛・・・そういえばまだ部室で一波乱残っているんだった・・・ やれやれ、だぜ。 FIN
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『え・・ええぇぇええええええ!!!???』 「す、素通りして押し付けて行きやがったぁっ!!」 「こらー、そっちもそっちで危ないわよー。」 走り去った男の子の背に言葉を投げかけるエルナ先生。 その言葉は全く聞こえていないみたいで、アイン先生が奮闘中の駐車場方面へと消えてっちゃった。 「しょせん、雑魚の群れだな。」 「楽勝じゃな。」 いつの間にか、スキルトレースシステムを使用していてバグの群れを一掃した エミィちゃんとトート君。 「さ、早いところ進んじまおうぜ。」 「広いところというと、イルカショーを行うウォーターステージかしら?」 「だとしたら、客席側より職員専用の通路から行った方がいいじゃろうな。 足場も安定しておるじゃろうし。」 「確かに、椅子ばっかりじゃ足元気にしすぎて戦えないもんね。」 「なら、早いところ出発しましょ?」 「…でも、先生。職員専用の通路って何処にあるんですか?」 沈黙。 重苦しい沈黙。 えっと、誰でもいいから…何か喋って。 「…さぁ?」 「あ、やっぱり知らないですか?」 「だって私、ここの職員じゃないもの。」 「そ、そうですよね…。じゃあ、さっきの人に聞いておくべきだったな。」 「そうね。でも、逃げて行っちゃったし。地道に探すしかないんじゃない?」 結局、地道に探すことになりました。 「う~、やっぱり普通の地図じゃ載ってないのかぁ。」 ご自由にお取りください。 入り口においてある館内の地図には職員用の扉が何処にあるか。 なんてことは一切載っていなかった。 当たり前だよね。 水族館内をバグを避けながらさ迷い歩くこと数十分。 「かんけーしゃ以外立ち入り禁止…。」 「職員専用ということじゃな?鍵は…開いておるの。」 ドアノブを回して、思い鉄の扉を開けると…そこには。 頭に壷を被った変なタコが…。 ブシュゥゥッ!! 「うあぁぁぁっ、何だこれ。墨!?」 先頭に立っていたトート君の顔には、真っ黒な墨が。 「前が、よく見えないぞ…。ていうか、何で俺を盾にするんだ…。」 「前にいたから仕方なく、の。」 ガッシャァアアンッ!! 何かガラス製の物が派手に壊れる音。 反射的に、音のしたほうに目を向けてみれば ホームセンターいまむらで物色してきた鉄パイプを振り回す二人の姿が 「うわぁ、イルちゃん、エルナ先生。何してるんですかぁ!!」 「何って…。」 「壷、割ってるんだよ?」 何の意味があって壷を割ってるのか、サッパリわからないよぉ!! 「どうして壷を割る必要が…って、あれ?」 頭に乗せていた壷が割られたタコのバグは、ピクリとも動かない。 「どうやら壷が割られるとショックで動かなくなるようじゃのぅ?」 「そんな、変なバクいるんだな…。」 「自慢の壷じゃったのではないか?」 「変を通り越しておかしいよ…。」 「まぁ、そのおかしなバグのおかげで無駄に変身せずに済むのじゃ。感謝せねばならぬな。」 しょんぼりと沈んだまま静止しているバグを置き去りにして、 あたしたちは、ウォーターステージへと向かうことにした。 どんなバグが待ってるか、わからないけど…やるしかないよね。 パーティキャラ残りXP クリア 7回 アイン 0回 エルナ 7回 トート 8回 エミリア 8回 イル 6回
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遊びに行く前に確認すること質問1 持っていくものはありますか? 質問2 マリンスーツNGって何? 質問3 マイナス帰りって何? 質問4 ロールバックって何? 質問5 おさわりって何? 質問6 テイクフリーって何? 質問7 スリープって何? 質問8 開放者のポストやwikiを見ても分からないことがある [部分編集] 遊びに行く前に確認すること 質問1 持っていくものはありますか? 回答1 マナーと常識です。他は遊びに行く島によって異なります。お土産は持って行っても他の人に持ち去られる可能性が高いです。事前に開放主のポストを確認してください。 質問2 マリンスーツNGって何? 回答2 マリンスーツ着用がNGということです。マリンスーツを着ると空港から海に飛び込み可能です。それを悪用し開放主が立入禁止にしているエリアへ入ろうとする人がいたため禁止している島が多いです。着ていくだけではなく持って行くことも禁止の場合があります。うっかり持って行ってしまっても着ないようにしましょう。マリンスーツOKの島もあります。 質問3 マイナス帰りって何? 回答3 空港から帰らずSwitchのマイナスボタンを押して帰ることです。全ての島で禁じられているのではないでしょうか。ウィンドウを閉じれない人がいた場合などタイミングによってはロールバックが起きてしまうので絶対にやめましょう。 質問4 ロールバックって何? 回答4 データの巻き戻しです。エラーなどが起こった場合、直近のセーブデータまで状態が戻ります。[セーブ]→カブを売る→[エラー発生]の場合、カブを売る前に戻ります。 質問5 おさわりって何? 回答5 アイテムを一度拾って元の場所に戻すことです。あつ森では一部アイテムを除きアイテムを触ることでカタログに登録されます。カタログに登録されたアイテムは自分で注文できるようになります(家具のカラーバリエーションはパニーの島でカイゾウさんに頼めば変更可能です) おさわりは持ち帰り厳禁です。間違えて持ち帰った場合はすぐに開放主へ連絡しましょう。 質問6 テイクフリーって何? 回答6 おさわりと違って持ち帰ってよいアイテムです。他の人のことも考えて独り占めはやめましょう。 質問7 スリープって何? 回答7 Switchには自動スリープ機能がついています。何も操作しないままでいると自動的にスリープになり通信も切れます。島に遊びに行っている間にスリープ状態になるとロールバッグの原因になることもあります。事前にスリープを切っておきましょう。スリープの設定は[HOME]→[設定]→[スリープ]で変更できます。 質問8 開放者のポストやwikiを見ても分からないことがある 回答8 リプかDMで開放者に質問しましょう。何が分からないか簡潔にするとよいです。 例: 初めまして。ポストを拝見したのですがフルーツを持ち帰っていいのか分かりませんでした。持ち帰ってもいいでしょうか? ただ確実に返事がもらえるかは分かりません。 開放者は一人で多数の人を相手にしているので返信が漏れてしまうこともある SNSの障害やバグで通知が届かず気付かれていないこともある ※過去にやり取りがなく初めてDMを送る場合は相手に通知が届かず気付かれないことが多いのでDMした旨をリプで伝えましょう 返事がない場合は他に行ける島を探したり、ルールで禁止されていない範囲で遊びに行きましょう。(フルーツを持ち帰っていいか分からないなら持ち帰らない、など)
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☆1☆ 観光名所として名高いブザー島は、ワリウネクル諸島連合が正式に領有する土地のなかで、最南端に位置する島である。ゆえに、「南端」島とも呼ばれている。 現在のブザー島は、北部を旧人類による先史時代の遺物と、戦争遺産の観光資源として利用されており、深い森に覆われた南部は、この島固有の動植物のための保護区域に指定され、人の出入りが制限されている。 「南端」島は、かつて双子島に存在する現地宗教の民話に口伝として残る伝説の土地だったが、双子島への考古学者や民俗学にたいする研究が活発になった結果、現存することが確認された土地だった。 また、ワリウネクル諸島連合海軍にとっても最大の関心事であった。これは、ある学者の遺品整理中に発見された書簡によって発覚したもので、その島からは継続的な「ブザー」が発せられており、その状態の如何によって、旧兵器がワリウネクル諸島連合に攻め寄せてくるかもしれないという危機をはらんでいるものであった。 航空偵察による「南端」島の発見はすぐに行われた。それほど大きくない無人島であり、外周の砂浜を四時間も歩けば一周できてしまうほどの面積しかない島であったが、誰も領有を主張していないということを、ワリウネクル政府はこれ幸いと考え、すぐに領有権を主張した。誰も発見していなかったのだから、これに反論するものはいなかったが、諸島連合軍はすぐにブザー島の脅威と直面することになった。 その書簡が示す通り、ブザーが発せられている施設を発見し、これがなんらかの要因で沈黙することで、旧兵器の襲来を招いている事が発覚したのだ。最終的には、ブザー島に常駐していた期間中、度重なる襲撃により、5年間で二個駆逐艦隊と陸上勤務の約数百名が壊滅させられ、諸島連合の司令部も一時撤退という重い腰を上げざるを得なかった。それ以来、「南端」島は忌々しい「ブザー島」と名付けられ、航空偵察でのみ観測される存在となっていた。 だが、この膠着した状況は「春の目覚め作戦」によって一気に人類側へと傾くことになった。パルエにおける南東部、クランダルト帝国の東に位置する禁忌区域と呼ばれるそこは、旧人類が残した遺跡群のある地域であり、必然的に、先史時代から活動していた旧兵器が今なお課せられた仕事を果たし続けている地域であった。 先の大戦を、なんとかお互いの共倒れを防ぐ形で集結させた人類は、お互いの敵を再確認することになった。──すなわち、自分たち「新人類」にたいして、いつも牙を向くのは「旧人類」の残した負の遺産であるということだ。敵の牙城は禁忌区域にあり、それを討ち滅ぼさない限りは人類の発展に未来はない。そのような言論が飛び交うようになり、「連盟軍」という国家級の大規模な混成部隊が成立することになった。もちろん、各国の思惑が絡み合った結果であることは明白である。北半球の盟主であるアーキル連邦は旧文明の機械技術のさらなる獲得を狙い、クランダルト帝国は歴史に残る艦隊の敗北の汚名を雪ぎ、生体技術の獲得を狙っていたことは言うまでもない。だが、たしかにこのとき、パルエはお互いの持ち寄った運命の糸で、一世紀以上続く、団結の旗を織り上げたといっても過言ではないだろう。 翻ってワリウネクル諸島連合でも、この機運に乗じて旧兵器を領内から一掃する計画がなされていた。禁忌区域への侵攻計画を立案するに至って、緒戦と位置づけられたのはブザー島だった。当然ながら、禁忌区域へ海軍が到達するためにはブザー島を避けては通れないのだ。ならば、そこで旧兵器と矛を競って撃滅させねば、禁忌区域への遠征など夢のまた夢でしかない。ワリウネクル諸島連合にとって、旧兵器からのブザー島奪還が、人類の反撃の狼煙であるという認識は軍内に瞬く間に広まった。 結果を見れば「春の目覚め作戦」は成功し、ワリウネクル諸島連合軍の艦隊も禁忌区域に到達したことを鑑みるに、ブザー島決戦は諸島連合の勝利に終わったのであろう。今となっては、ブザー島は「ブザービート作戦」を記念する観光名所であり、誇る戦史の一つとして語られる場所であり、動植物の楽園であった。 「南端」の波を信仰し、その威力を体に感じにやってきたサーファーの集団も、すでに砂浜での祭りを終えて、ホテルへ戻っていった。戦史巡りでやってきた日帰りの観光客は島を離れて、出港した最終便に乗り込み、本島へ直帰する客船の豪華な内装を楽しんでいた。南部の動植物を調査しに来た研究チームは、双子島の様式に即した、適度にずさんな作りによって建設された、風が入り込んでくるコンドミニアムで、報告書の作成と明日のスケジュールの調整をしてから明かりを消すのだろう。時計の上では日付が変わってもう数時間たつ、客商売の酒場や土産物店も明日の仕込みを終え、ようやく島の北部は素晴らしい夜空が垣間見えてきた。 だから、誰も島の南に彼らが降り立ったことなど、知る由もなかった。 自然保護区である南部に、一切の光源は存在しない。あるのは月のもたらす柔らかい光と、森と夜行性動物のうごめく鳴き声である。しかし、彼らはそれらをすべて見通して、空の上から眺めていた。 ともすれば聞こえなくなってしまいそうなほどの高音を発しながら高度を下げていくのは、揚陸艦ドゥルガを原型にした特別強襲機だ。乗務員を含めて、数十人の揚陸が可能な汎用機であるが、今回の緊急対応作戦にはうってつけの機体だった。 「強襲戦の用意はいいか、アーキル1。その機械が故障でもすると作戦が大いに遅れることになる」 非常灯だけが赤く照らす機内で、ハッチ付近に搭載された骨組みだけの軽機動車と、機銃を搭載した二両の側車の最終点検をしていたアーキリ、ベスチ、クルカルの三人は、機内の壁からせり出した座席に、どっしりと腰掛けているドランに声をかけられた。彼は「補機」と呼ばれる強化装甲を着込んでおり、あとは専用のヘルメットをかぶれば装甲兵というにふさわしい格好だった。 「あと一時間あるんだ。準備は万端だが、まだ補機をかぶるには早すぎるとは思わないか。クランダルト1なりの模範の示し方なのかもしれないがね」 「補機を温めておかなくてはいけない。特に熱帯では温め方はゆっくりである方が最後まで手応えを返してくれる。それだけだ」 「生体補機に熱い体を冷ましてもらうんだな」 まだ作戦開始には時間があるのに熱くなるなよ、というアーキリの皮肉に言葉に、むっとしたドランは「フン」と顔を背け、隣で腰掛けているエルヴィンとフォスに武装の最終チェックを促した。そして補機に内蔵された増幅器を使って宣言する。 「私はクランダルト2、クランダルト3とともに降下地点の最終確認を行う。ゾーンの選定は我々の一存で行う。それは作戦開始時から承知していることと思う」 聞こえなかったとは言わせない。そう言いたげな声が機内に響き渡った。戦時中から続く強襲揚陸という技術は、クランダルト帝国が飛び抜けて優れた技巧を誇るもので、他国が一朝一夕で獲得できるものではない。だが、共同作戦の縄張り争いから、くだらない「注文」を──特にアーキル連邦側から──付けられることに辟易していたドランは、この機の主が誰なのかを、改めてはっきりさせようとしていた。 「誰も反対なんかしないよ」「雪像建設を見たいなら雪国へ、ってことさ」 ──専門分野は各専門科に任せたほうがいい結果になる。と、そこへ顔を出したのはガントリとハイムだった。メル=パゼル1、そしてメル=パゼル2として本作戦に従事する二人は、電子戦専門の隊員だった。それを表すかのように、機内の奥から歩いてくる二人は無線機を含む情報機材を背負っていた。いかにも重そうな足取りを見せる二人に、アーキリとドランは、不機嫌な顔から一転して、含み笑いをしていた。皮肉交じりの会話は、共同作戦において悪い兆候ではない。だが、アーキル連邦人とクランダルト帝国人の会話は、歴史的な背景から、どうしても皮肉で収まらず手が出る時さえある。それを抑えてきたのがガントリ、ハイムの両名だった。彼らも緊急対応部隊に選ばれる腕前なのだから、背負う機材を重いと感じることはない。それでもあえてよろけるような仕草を見せるのは、彼らがムードメーカーの役割を担ってきたからだった。 「わかったよ、これくらいにしておこう。それでどうだ、通信に異常はあるか、メル=パゼル1」 アーキリが期待の眼差しに、ガントリは背中の情報機材をポンポンと叩きながら、 「前情報にあった通り、怪しい電波通信源が島の南部にあるよ。旧兵器の波長に近いスクランブラーで誤魔化しているのも報告と一致している。ここまで近づくと、それが例の邸宅の付近からだっていうのもバッチリ」 「よし、それが聞ければいい。他に怪しい情報は?」 「特には。……ああ、旋回中だから右舷から見ればわかるけど、今日は光計測の日だから。それくらいかな」 「わかった、ありがとう。これ以降は司令部との通信が多くなる。通信を絶やさないように」 「了解」 もたらされた報告にアーキリが満足すると、ガントリとハイムの両名は、自分たちが乗ることになる軽機動車の整備を手伝うと言った。側車の整備に専念できるようになったベスチとクルカルは、これ幸いと工具を彼らに渡した。 「機械とはいいものだな」 ドランの独り言のように聞こえた言葉に、アーキリは整備している四人を眺めながら、独り言のように言葉を投げた。 「機械も調子が悪くなるし、グズるし、へこたれるし、大変だよ。いいことばかりでもない。──特に多湿の熱帯はダメだ。いくら整備をしてもケチがつく」 「お互い、苦手な分野ははっきりしているというわけだ」 「違いない」 アーキリは右舷の窓から外を見た。島の北部を通過し、東から回り込むように島の南部に近づいていく。と、森の中から空に向けて、強烈な光が放たれた。その光条は月を指し示している。本来ならば、あのような人工物は自然保護区である南部には存在しないはずなのに。ガントリの言葉通りの光景を感慨深く眺めたアーキリは、 「始まった……。こちらも始めるぞ」とつぶやいた。 降下数十分前、作戦工程の最終確認のために全員がハッチの前に集合していた。チームリーダーのアーキリが、残りの9人に今回の作戦の要旨を説明していく。彼らはすでに内容については知っている身ではあるが、作戦に精神を没入させていく儀式でもあるため、黙って彼の言葉を聞いていた。 ──本作戦の要旨は以下の通りである。連盟軍緊急対応部隊はワリウネクル諸島連合の秘密裏の協力を得て、保全活動の一環としてブザー島の自然保護区に隠匿された過激派組織の壊滅を目指すものだ。自然保護区への指定前に、ある資産家が区画の一部を買い取り、保養地として施設を建設した。現在、その土地及び建造物は資産家の手を離れ、「パスト・ポスト(過去の館)」を名乗る情報系過激派組織のフロント企業が保有していると考えられる。したがって、この保養地は「パスト・ポスト」の本拠地になっているも同然と考えるのが妥当である。立地条件も政府機関の手の出しづらいことこの上なく、ワリウネクル諸島連合政府も偵察行動以外の対処ができずにいるのが現状であるため、ここに連盟軍から緊急対応部隊の派遣を要請された。緊急対応部隊コードは「ブックエンド」である。 部隊の編成は以下の10名によって成立し、各自の分野を以て事態の解決に当たるものとする。 アーキリ アーキル1 ベスチ アーキル2 クルカル アーキル3 ドラン クランダルト1 エルヴィン クランダルト2 フォス クランダルト3 ガントリ メル=パゼル1 ハイム メル=パゼル2 クスォ フォウ1 ヤィンギ フォウ2 緊急対応部隊「ブックエンド」は、以上の概要にたいして、以下の明確な判定を用いて作戦要項の成否を判定する。 ・該当地域に存在する情報保全施設の7割以上の破壊または無力化。 ・該当地域に存在する情報保全施設の管理人ないし責任者の確保と無力化。 ・「ミケラダスウェイア」ないしその類型の確保と無力化。 以上。 「なにか具体的な質問は?」 司令部からもたらされたお固い作戦概要を読み終えたアーキリは、真面目な顔を崩した。見回すと、ベスチ、クルカルはもとより、ドランに始まるクランダルト帝国組も質問はないようだった。だが、ガントリとハイムはむずむずとしていた。どうやら作戦概要に引っかかるものがあるらしかった。 「メル=パゼル1と2、質問があるなら言うように、答えられることもあるぞ」 じゃあ、という言葉とともに、ハイムが深く息を吸った。 「やることもわかってる。施設を壊して回るってことも。指導者を無力化するっていうことも。でも、この『ミケラダスウェイア』ってなんなのさ? 呼集されたときの内容には載ってなかった。教えてくれてもいいでしょう」 ガントリも同じことを聞きたかったようで、ハイムの言葉にしきりに頷いている。アーキリはキョトンとした顔になった。わずかな沈黙のあと「そうか、知らないのか」と口をもごもごさせた。 「あー、知らないのも無理はない。この分野は非常に検閲が厳しいので概略の説明だけで伝わらないこともあるだろう。まず、ミケラダスウェイアに関して知っていることは?」 「そんなの、『春の目覚め作戦』における、旧文明側からの功労者の一人でしょう。セイゼイリゼイとともに、人類に多大なる貢献をしてくれた世界の恩人じゃない。誰もが恩恵をこうむる発明をして──いえ、再発見をしてくれた功績は、幼年学校の教科書にさえ載っているでしょ」 誰も否定はしないでしょう、それがどうしてこんなことに?──、と同意を求めるハイムに、みなが同情していた。クランダルト帝国組だけが苦虫を噛み潰した顔をしていること以外は。 士気が下がることを警戒したアーキリはハイムをなだめにかかった。 「それはわかる。みんな最初はそんな気持ちだった。俺が答えられる範囲でなら、その理由を──」 「もういい。私が説明する」 急にアーキリの話を遮ったのはドランだった。 「ドラン──ああ、クランダルト1、機密は」 「ふん、作戦に参加した時点で機密などないも同然。話してやるのが筋というものだ。私達の汚点をひた隠しにしながら簡潔に話せるものなら、私は口をつぐんでもいいぞ、アーキル1」 アーキリはなにか言葉を紡ごうとしたが、やがて諦めたように、お手上げのジェスチャーをした。ドランがガントリとハイムに向き直る。補機をつけたドランの威圧感も相まって、二人は息を呑んだ。 「ヤツ、ミケラダスウェイアは、我が国に非常に尽くしてくれた旧文明個体だ。それは認めよう。だが、ヤツはある時点を境に狂っていった。それがなぜなのかは、私の知るところではない。セイゼイリゼイとの確執だとか、旧兵器として本能が目覚めたとか言われているが、確証には至っていない。だが、それが『春の目覚め作戦』より後だということはわかる」 大きく息を吐いたドランは、目を細めて続ける。 「狂った原因はわからないが、遠因として、私達が『彼女たち』を飼い殺しにしようとした事が挙げられるだろう。それが我々の原罪でもある。そこにいるアーキル1はそう思っていないだろうが、少なくともミケラダスウェイアを管理していたこちら側はそうだった。そうして……ヤツの『一度目』の反乱が起きた。」 「一度目……ですか? じゃあこれは二度目なんですか?」 ガントリが話を遮った。ドランは「年長者の話は最後まで聞くものだ」となだめる。 「クランダルト帝国は羨ましかったのだ。実際のところ、人類に協力的だったのはセイゼイリゼイただ一人だった。ミケラダスウェイアは自分の価値が分かっていながら、自分の価値観で身勝手に動き、好き勝手に我が帝国を暗躍した。それを、首根っこを捕まえて、自分たちの意のままに先進技術を生み出させる──誰もが夢見た錬金の家畜が現実になるなら? 魅力的だと思わないか。これで我が国は生存競争に勝ち抜き、第一国の座を維持できる。誰もがそう思った。ヤツはそれに従った。いや、従ったふりをしていた。そうして、我々が用意したコネクションを手がかりに、世界全土に伸ばした触手で世界を後ろから操ろうとした。これがヤツの『一度目』の反乱だ」 「でもそれって──」 「みなまで言うな、メル=パゼル1。『ヒューマノイド・ヒューマン』でありながら多くの国家に反逆し、あまつさえその国家群を一人で従えようとした罪だ。どうにも言い訳ができない。ヤツの正義も、国家の安寧には勝らない。そういうわけで、ヤツは叩き潰された。反乱はすんでのところで未完成に終わったというわけだ。未遂ではなく、未完成というのが反乱の顛末でな。怪我の功名ともいうべきかな。ヤツ一人の暗躍のために、多くの国家が団結して対応した結果、強固なつながりができてしまったというわけだ。だから、もう世界はヤツの甘言に踊らされることはない」 「言いたいことはわかるよ、メル=パゼル1、それに2。じゃあどうして今もミケラダスウェイアは国家の敵であり続けているのか、だろう?」 ここからは俺にも話させてくれ、とアーキリはドランの発言を抑えにかかった。どうも、ドランは帝国流の考えをするので、言い方がキツくなるきらいがあった。ドランが吐き捨てるように言った「ヒューマノイド・ヒューマン」というのは、ミケラダスウェイア──と人造生命群──に批判的なクランダルト帝国の言論が用いる最大限の侮辱の言葉だ。ガントリもハイムも、教科書に掲載される美しい歴史を乱暴に引っ剥がされたせいで、作戦直前にも関わらず気落ちをしてしまいかねなかった。 「表面だけが事実じゃない。連邦も帝国も、裏で手を回していた。だが、それ以上に国家の存続を一人のカリスマに奪われることは避けなければいけなかったんだ。それはわかってほしい。それに、ミケラダスウェイアは拷問されたとか、殺されたとか、そういうことはなかった。穏便に事態を収束させたということだけは信じてくれないか」 「それが良くなかったのではないかな? セイゼイリゼイがことさらにヤツに干渉したと聞いたぞ。どうにもアーキル連邦が『リード』の私情に絆されたのではないのか」 「黙っていてくれないか、クランダルト1。作戦の概要に関係ないことまで話そうとしているぞ。クランダルト帝国のポジショントークを一から十まで説明する必要はないんだ」 ドランは「わかった」と言ったあと、それきりなにも口にしなかった。「リード」とは、アーキル連邦がセイゼイリゼイにたいして用いる好意的な言葉である。シンク〈思考機械〉にたいして、旧文明の古い文献にあるシンキング・リード〈考える葦〉──これが人間を指し示すことになぞらえて、セイゼイリゼイを人間と並ぶ思考機械として褒め称えた言葉だった。 「話を戻そう。これは紛れもなくミケラダスウェイアの『二度目』の反乱だ。彼女にどんな経過があったのかは俺たちの知るところではない。だが、『パスト・ポスト』という情報系過激派組織は存在していて、世界中で違法な情報収集活動を行っている。これを指揮しているのがミケラダスウェイアだ。今のところ、この不法行為を元にした恐喝行動や情報テロは行われていないが、不法行為によって、今後の世界がどれほどの窮地に立たされるか、情報収集のプロである君たちならわかるだろう?」 ガントリとハイムは静かに頷いた。 「本来ならこのような共同作戦は行われない。なぜなら、各国の緊急対応部隊が容易に鎮圧しうる事態だからだ。だが、今回はそうもいかなくなった。あまりにも規模が大きすぎるんだ。各国の機密文書をごちゃまぜに抱えた施設が、各国に点在している。それを一国で解決しようとすると、他国の情報が突入部隊を指揮した国に漏洩する。ミケラダスウェイアも考えたものだよ。どこか一国でも緊急対応部隊を編成してしまわないよう、各国が牽制して守ってくれると考えたんだ。実際に、利益を得られないなら他人に利益を与えないようにする、そういったジレンマを各国が抱えて、のうのうと『パスト・ポスト』は運営されていた。だが、それも今日限りだ。ミケラダスウェイア本人か、それに近い幹部の存在が確認されている。施設の破壊に加えて、そいつらを捕まえて今後の作戦の足がかりにしよう、というのが今回の作戦というわけだ。これ以上の質問は?」 捕縛対象となっている人物の三枚の顔写真を見せると、ガントリとハイムは揃って「質問はありません」と答えた。三枚のうち一人はミケラダスウェイアだった。 「幸いにも、今回の作戦にはクランダルト帝国の空中機動作戦群からの強力なバックアップもあるし、君たちのような情報戦専門の隊員もいる。さらに、施設の破壊にうってつけの人材も確保している。もう一度紹介しよう。フォウ1とフォウ2だ」 目立たないようにしていた二人が、一歩前に進み出てそれぞれ自己紹介をした。 「フォウ1だ、ドアや障害物、壁の破壊なら任せてくれ。こいつにできない仕事はない」 フォウ1ことクスォは自ら持ち込んだ散弾銃を構えて答えた。 「フォウ2だ。構造物全体の損壊が得意だ。もちろん、銃が効かない怪物もこいつなら倒せる」 フォウ2ことヤィンギは背嚢にしまい込んでいるだろう爆薬と火焔筒をあやすようにポンポンと叩いた。彼の背嚢からも、散弾銃の筒先が顔をのぞかせていた。 アーキリは二人が下がったのを見て、口を開いた。 「二人はリューリア要員、リシュ要員としてここに来ている。バインダーガンと各自の手榴弾が力不足と感じる場合は、二人を頼ってくれ」 アーキリがバインダーガンを両手に持ち、胸元に掲げた。バインダーを銃に見立てて構えるような構造のため、広く「バインダーガン」と知られるこの銃は、法執行機関向けに度重なる改造を施されたもので、運動量偏向装置の搭載による反動抑制機構も相まって、近距離から中距離までの戦闘で非常に有効な銃器である。さらに、生体撃針内蔵ボルトキャリアを採用しているため、撃発不良による動作停止を起こさないことも魅力の一つだった。 だが、みなが息を呑んだのはそちらではない。リューリア、またはリシュというのは信号旗における「爆撃」や「致命的な破壊活動」を意味する。それを二人で担っている彼らの破壊力というものに、ただならないものを感じていた。それだけでない。どのような由来の部隊からの選抜であっても、統一された銃器を支給されるのが緊急対応部隊の習わしである。しかし、クスォとヤィンギは爆薬と同じ感覚で、工兵機材と称して散弾銃と各種弾薬を持ち込んでいるのだ。フォウ王国の病的な散弾銃信仰というべきものだが、この「工兵機材」が進むべき道を作ったことで部隊が救われたことが少なくないだけに、誰も、どの国でさえ口出しができないでいた。 「また、構造物について熟知しているのも彼らだ。彼らのあとについていけば迷子にはならない。自分で道を切り開く専門家だからな。では、構造物の説明を頼む」 クスォは「わかりました、アーキル1」と答え、また一歩進み出た。 「構造物の地図は各自に配布されているため、熟知していると思う。ここで重要なのは、一階と屋上、そして地下三階から構成される平屋の地上構造物、および隣接する天文台だ。非常にコンパクトにまとまった施設であり、構造物の周囲に地雷原や防御線などは存在しない。だが、歩哨が昼夜問わず武装車両で警戒しているため、南部に存在する港に揚陸しての侵入は困難である。そこで、強襲機を用いて構造物の付近で揚陸する作戦をとる。降下後はアーキル1が指揮する軽機動車と側車を用いて歩哨を回避あるいは無力化しながら構造物に接近する。構造物侵入までは隠密行動を心がけてもらう。それに関しては、クランダルト1が夜襲の専門分野であるため、それに従ってもらいたい。現在時刻から約二時間の間、隣接する天文台はパルエの衛星の一つ、セレネに設置された反射板に極大量の光線を照射しており、光観測を行っているものと思われる。これは非常に大光量の光源を維持しながら行われるため、電力を著しく消費している。また、過去の事例から、どのような妨害行為があっても、光計測が二時間より前倒しに終了になったことはない。私たちはこの逼迫した電力の間隙をついて構造物へ侵入し、構造物の防御を突破する。これが予想される侵入ルートだ。また構造物に施された電子防御の強度によっては、『春の目覚め作戦』で使用されたパンドーラ電子解錠法が有効なため、メル=パゼル1の指示を優先することもあるだろう。適宜対応することを望む。最終行程では、地下三階に存在する所長室を制圧し、そこから地上に戻りつつフォウ2が設置する爆薬を用いて情報保全施設を破壊し、強襲機による直接支援による回収にて脱出する」 クスォの声が途切れると、機内は強襲機が速度と高度を落としたとき特有の、低く唸るような声だけが響いていた。 「それで、脱出経路は? 予定だと来た道を馬鹿正直に戻るっていうけど、本当にそれで大丈夫なの?」 ガントリが不審がって聞くと、クスォは無表情ながら、自信ありげに口角を少しばかり持ち上げた。 「正直なところ、帰りはどうとでもなる。道を作るのは任せてくれ。メル=パゼル1」 無根拠な言動にガントリとハイムは呆れそうになったが、クスォには自信以上の確証があった。彼は話を続ける。 「クランダルト1から3が持ち込む補機なら、厚鋼被覆徹甲弾の重機関銃までは対応できる。彼らが前に出れば、収束手榴弾ですら防ぎうるのは実戦で把握済みだ。また、事態を把握した歩哨が構造物外周に集結したとしても、強襲機の自衛火器で十分対応可能だ。ゆえに、構造物内部に現存する戦力に集中すればいい。」 「なにもかも計算づくというわけか。なら、私から言うことは何もない。経験のあるみんなは、なおさらそうなんでしょ?」 ガントリの言葉に、ハイムを除く一同が頷いた。「以上です」とクスォが一歩下がる。 ちょうどそこへ、「揚陸まであと一分」と機内にアナウンスが響いた。みなが機内の何かしらに掴まった直後、収容区画の底から生木の折れる音が連続して響いてきた。しだいに収容区画の前にその音が移動していく。森をなぎ倒して、無理矢理に高度を下げて強襲機の揚陸地点を確保しているのだ。 振動で舌を噛まないように、そして森が開拓される音に負けないように、アーキリは大声を出した。 「異存はないようだ。なら、これをもって現時刻より作戦を開始する。降下地点は当初より予想されていた地点を南西に2キロずれ、該当施設をさらに遠ざかったところとなる見込みだ。そのかわり、軽機動車によるアクセスは容易であり、歩哨による哨戒はごく少ない。3度の戦闘で該当施設に到達する見込みだ!」 そして、彼は丸い窓の外を見て、なにかに気づくと口をつぐんだ。 次の瞬間、強烈な地響きとともに機内を衝撃が襲った。強襲機の四足が地面を強く掴み、急制動をかけているのだ。窓の外は水のように飛び散る土砂と、裂けて跳ね飛ばされた木の幹と、鉄の塊に引きずられて根こそぎ引き抜かれた巨木が一緒くたになって、窓の後ろへと流れていった。 永遠にも感じる数十秒が終わり、収容区画の前方にあったハッチが、ギチギチと音を立てながら開いていく。すぐに立ち上がったのはドラン、エルヴィン、フォスの三人組だった。補機の膂力を用いて、軽機動車のパイプフレームにこれでもかと巻き付いた太い固定ワイヤを取り外しにかかる。 「なにをしているのだ。さっさと行くぞ。時間は有限だからな」 ドランの悠然とした態度に反比例するように、一同は疲れ切った顔だった。目を回しているガントリとハイムは、ワイヤーフレームから弾き飛ばされないよう、よほど強く掴んだのか、両の手のひらに横一文字にうっ血痕が走っていた。 「こんなんじゃあ女の子に嫌われるぜ」「もっとマシな揚陸地点はなかったのか?」 何度もこういった乱暴な操艦を経験しているアーキリらアーキル連邦三人組は、彼らに強く抗議した。だが、ドランはどこ吹く風で、 「なにも心配はいらない。強襲揚陸戦闘団のモットーが我々に生き続けている限りは、な」 「なんだそりゃ?」 「”GONNA FIND NEVA”、不可能を探しに行く。だから、今回のこれも不可能ではなくなった。……よし、軽機動車と側車を外に出せ」 「……意味がわかんねえよ」 うす暗い赤色の世界を出た10人は、強襲機によって荒々しく切り開かれた森のなかで、二つの月が照らす世界を見た。電灯もないなか太陽に照らされて輝くセレネとメオミーは美しく、天文台からの光の余波が森の梢をやさしく撫でるように照らしており、ともすれば幻想的な風景が広がっていた。 「月を照らす光の出どころが目的だ。コンパスは不要か」 ドランたち三人が暗視装置のついたヘルメットをかぶる。アーキル連邦兵士から「クルカの眼」と畏怖された、第二種乙型と呼ばれる受動熱源暗視装置、二つの深い蒼色をした水晶体が、透明な角膜と保護レンズを透過して映り込む。月の光を反射したそれは、アーキリら三人のトラウマを想起させるに十分だった。 「……今回くらいは、味方で良かったと思うよ」 「かつての敵方からその言葉を聞くことになるとは、幸先がいいというものだ」 かくして、軽機動車と側車に乗り込んだ10人は、深い森の中へ入り込んでいった。
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前編 投稿日 2009年11月06日 16 00 メンバー(使用武器) Falt(弓)、SEVEN(ランス)、○Ash(大剣)、Sky(狩猟笛)(外野)Nobutuna、jack、Riku クエスト スーパーモンスターハンター モンスター ティガレックス×2 リオレウス希少種 リオレイア希少種 ナルガクルガ×2 ラージャン×2 乙 Ash×1、Sky×1 主な登録タグ 神回避 カットしないでねっ☆-(ゝw・) 竜王の系麩 やかましカルテット スローガン「明日は我が身」 ゲsky 注意 モニターを見るときは、部屋を明るくして見ましょう。 概要 四ヶ月を経て、やかましカルテットで第2期スタート。 ゆっくりボイスでチーム対抗戦の説明開始。 テロップに任せれば大体何とかなる。 第1回戦 Ashの溜め3、なかなか当たらない。 Sakuraを連れて行こうとしたAshだったが、復活というわけで猛反対に遭った。 ティガ、SEVENの閃光にピヨらず、閃光が終わったときには別のところに飛んでいた。 Ash、弱点は任せろと言い、ティガの頭に溜め3。相打ちと思いきや、1頭目のティガが倒された。 Ashによって、ティガの峠を越えたSky。 悉くティガに直撃しないAshの溜め3。 「来るなよ絶対来るなよ!」とフラグを作るAshだが、見事に溜め3を外し、返り討ちに遭う。 SEVEN、モンスターボールを投げて、ティガがピヨる。 モンスターハンター3をやっていたAsh。 「死ぬ!死ぬ!」と叫んで力尽きたSky。 カットしないでね(・w-)とお願いするSky。 第2回戦 SE・Sk「どっちも負けろ!負けた狸をぶっ殺せ」As「ぽんぽこ?」Sk「○○ぽこ」流石はゲSkyである。 第1戦に引き続き、溜め3が当たらないAsh。 レイアの姿が見えたと思いきや、レウスに後ろから突進されたAsh。 さりげなく田中真紀子(Falt)登場。 色違いのレウスを轢いたSEVEN。 天燐を欲しがるAshに、後で付き合ってやるよとたしなめるFalt。 Fa「大剣申し訳ないっす(・Σ・)」 レイアに対し、気まぐれな子猫ちゃんだなと言い残すAsh。Fa「Faltが魅力的ってことだな」に苦笑う一同。 窮地から生還したSEVEN。SE「死にますた(・◇・;)」 Ri「なんやてと言われたけど、君らに系譜の譜が駆けるとは思えないね」Fa「書けます~」 雌火竜の天燐を得たAsh。 第3回戦 SE「悪いねFaltくん。このクエスト3人用なんだ」永沢(??)「ごめんね」 Ash、ナルガの攻撃をかわせず、1乙。あのコメントが久々に流れる。 BGMがなくなり、歌うSEVEN。 Ashがいない間に二頭目合流。 As「己の身は己で守れ」ja「お前守りきれてねえだろ」As「チームスローガンは「明日は我が身」」 Ashの溜め3ジャストミート。ナルガの頭を砕く。 一匹を落とし穴にはめて攻撃した後、4人はわーわーと逃げながらもう一匹を追う。SEVENは緊急回避をしたが、Ashからはこけたように見える。 Fa「あなたの飲んだ回復薬が、明日の一歩につながる。」SE「公○党」 As「あいつの削り半端じゃねえ」と言ったAshだが、他のメンバーにはあいつのケツ毛と聞こえていた。 ナルガが落とし穴を飛び越えるのにトラウマを抱いてる様子のAsh。 第4回戦 よいしょ、よいしょとコツコツ戦うSEVEN。 二頭目のラージャンの後ろにSEVENがシビレ罠を仕掛けたが、はまらない。 タイム 異常震域 6 23 竜王の系譜 7 09 太古の森と漆黒の獣 9 00 最後の招待状 4 15 合計 26 47 提供 ゲイ冶乳業 CR下綱物語 スタジオズブリ 後編 投稿日 2009年11月07日 00 48 メンバー(使用武器) ○Nobutuna(太刀)、jack(双剣)、Riku(弓)、Billy(ハンマー) クエスト スーパーモンスターハンター モンスター ティガレックス×2 リオレウス希少種 リオレイア希少種 ナルガクルガ×2 ラージャン×2 乙 jack×1 主な登録タグ おしとやカルテット 常識人チーム(笑) 死に際を悟った社長 熱海陽炎 ゆっくりBilly 次 【MHP2G】第2回 モンハンどうでしょう2ndS ~烈風~ 概要 うん。 時間だけでネタバレであるw ゆっくりBillyが解説している。 ノブッ☆ 第1回戦 3人が1体のティガレックスと戦ってる間に、もう1体のティガレックスを少しだけ引き受けるNobutuna。 部位破壊を考えず、倒すことだけを考える一同。 後ろから怪しい矢を感じるBilly。 一頭目はあっさり終わる。 チャチャブーに襲われるNobutuna。「網タイツ!」 Nobutunaが最初に戦っていたティガはでかかった。 ティガの回転攻撃をくらうjack。死期を悟った時には1乙していた。 長い対抗戦だけに、粉塵が使いにくいjack。 2頭目もあっさり終わり、対人戦を楽しむ一同。 Ri「みんなちょ」カット 第2回戦 Billy、Riku、jack、Nobutunaの順に闘技場に入る。 まずは旦那と奥さんを閃光で足止め。 奥さんが目覚め、旦那が飛んだタイミングで閃光玉を使うBilly。 「ぐっへっへっへ」と怪しい笑いで乱舞するjack。「奥さんいい尻尾してんじゃないか」と怪しい発言するRiku。 あっさり倒された旦那。 Nobutuna曰く、イキっぱなしの奥さん。 サマーソルトした後で飛んだままの奥さんを叩き落したBilly。その後のスタンプで奥さん力尽きる。 対人戦でBillyにお手玉にされるNobutuna。Billyに吹っ飛ばされたがるjack。 第3回戦 Bi「?マークが出てる。いじめる」 音がないのを気にするRikuとBilly。 落とし穴にはまるナルガ。Bi「みんな離れろ!ハンマーで暴れる」 サイドはjackが乱舞で暴れる。 Ri「いけ!リク!あばれる▼」 1頭目のナルガが倒れた後、同じエリアに2頭目のナルガが来るのを悟ったRikuとBilly。 BillyとRiku、重くなる。 Bi「がおー」 ポケットモンスターソウルシルバーをやっていたBilly。 天燐を3枚得たBilly。Tharrosにあげたかったと言うBilly。 第4回戦 あと13分で倒すと、Bチームの勝利。 Billyに吹き飛ばされて、危うく飛鳥文化アタックに当たりそうになったjack。Bi「位置取り気をつけないと」 落とし穴にはまったラージャンを攻撃する一同。またしてもBillyに吹っ飛ばされるjack。Bi「位置取り気をつけ(ry」 Nobutunaが仕掛けた落とし穴に、2頭目をはめることに。しかしはまらないのに、ちょーハマるjack。 Bi「そしてこれを」Ri「これで」Bi「そしてこれを、あれで」ja「わかんねえよ!」 Nobutunaが落とし穴を設置するが、穏やかになってしまう。No「怒せー!(?)」 Nobutuna「たたみかけろー!」しかし何故か熱海カゲロウに聞こえる。 タイム 異常震域 5 19 竜王の系譜 3 38 太古の森と漆黒の獣 5 03 最後の招待状 5 34 合計 19 34 お便り なし MHD語録 スーパーモンスターハンター MHP2Gの最後の村長クエスト、「モンスターハンター」の強化版。 ティガレックス「異常震域」 リオレウス「竜王の系譜」 ナルガクルガ「太古の森と漆黒の獣」 ラージャン「最後の招待状」 以上のクエストを討伐開始から討伐終了までの討伐タイムを集計して競う。 ただし猫飯は最初のみ、アイテムの補充禁止、装備変更禁止、捕獲禁止。 関連項目 「モンハンどうでしょう2ndS」シリーズ 第1期の編集が終わったら、概要を加えます -- 名無しさん (2012-03-28 11 31 53) 名前 コメント